インビジブル・インフルエンス(ジョーナ・バーガー)

ジョーナ・バーガー(2016)『インビジブル・インフルエンス 決断させる力』東洋館出版社

目には見えない「社会的影響力」という周りの人々からの影響について論じている本です。

著者は「私たちの決断は九九.九%までが他人によって方向づけられており、むしろ他人の影響を受けない意思決定や行動を見つけるほうがむずかしい」と言います。

読んだところ心理学の知見がベースになっているようです。

よく会う、よく見るほど、印象が良くなる単純接触効果や、ミラーリング効果、セルフハンディキャップ効果が出てきます。

興味深かったのは、模倣と差別化です。人々は誰かが選んでいるものを選ぶことが多い一方で、誰かが選んでいるから自分はやめとこうという選択もします。

本書で紹介されている、無名のミュージシャンの楽曲をダウンロードするウェブサイトの実験では、他人がどれほどダウンロードしたかを示すと、ダウンロード数が多いものはより多くダウンロードされるようになったそうです。
中身の影響よりも、他人が選択したことに影響されているのです。(もちろん他人が選んでいても楽曲自体が悪すぎるとその効果は無い)

このことについてはとても納得できます。

また逆に他人が選んでいると自分がやめるという事例は、兄弟内での得意分野の差別化や、自分が好きだったマイナーバンドがメジャーになると、興味が薄れるという現象、街で自分と同じ服を着ていた人をみると居心地が悪い現象です。

こちらも皆さん共感できるのではないでしょうか。笑
二つの相反することを述べた後、著者はゴルディロックスという、違いすぎず、同じすぎずという、ちょうど良さが重要だと述べます。
毎日同じところでランチを食べると、選択が減ってとても楽だけど、たまには違うお店にも行きたい、そういうことです。

各章の終わりに、「社会的影響力を味方にしよう」という節があって、実生活にも参考になる、面白い本でした。
ビジネス書
スポンサーリンク
ぴろセルフインベストメント