この1冊でわかる 世界経済の新常識2017(熊谷亮丸・大和総研)

書店で見つけて衝動買い。職業柄金融関係のニュースは見ておく必要があるから。あとパラパラ見た感じ、米国・欧州・中国・新興国と章が分けてあってわかりやすそうだった。

実際に読んでみても非常にわかりやすく、投資をする人、金融関係の企業に勤めている人、最近のトランプとか景気のことがよくわからん人におすすめできる一冊。金融を目指す就活生にも良いかも。

以下、要約とちょっと私見

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米国
やはりトランプ大統領のことが中心。
政策の実現性に疑問を持つ市場関係者は多いが、1月20日の就任から本日(28日)までに、大統領令への署名を連発している。メキシコの壁問題については、メキシコのペニャニエフ大統領が「壁の建設費は出さない」としているのに、メキシコからの輸入に関税をかけて強行しそうな勢い。
しかし一定の政策については簡単に実現しないだろう。トランプ大統領だけでは決められず、議会の承認なものもあるためだ。
また、先日証券会社のセミナーで聞いたが、「インフラ投資で雇用を増やすとしても、それは労働生産性の高い雇用だろうか」「メキシコなどの移民がいたからこそ、人件費を安く抑えられていた面もあるだろう」ということが言われていた。
この点にはなるほどと思った。
欧州
EUではアンチ・エスタブリッシュ政党が台頭しているとのこと。アンチ・エスタブリッシュ政党とは、既存の権力や政党に不満を抱く人びとに支持されている政党であり、右も左もあるとのこと。Brexitに至った背景にもUKIPというアンチ・エスタブリッシュ政党がいたという。フランスの「国民戦線」(FN)、オランダの「自由党」(PVV)、イタリアの五つ星運動」などもそうである。
欧州各国でアンチ・エスタブリッシュ政党が台頭している背景にはEUの難民政策、緊縮財政政策に不満や不信感が存在する。自国政府ではなくEUが決めているということに対する不満もあるとのこと。
中国
中国経済はダウントレンド。L字型の推移をたどると言われており縦棒(減速)と横棒(安定)の組み合わせ。キーワードはサプライサイドの構造改革。過剰生産能力の解消や過剰不動産在庫の削減などが柱となっている。
グローバル経済
深刻な世界株安・世界生産減に陥るか否かの重要なメルクマールとして米国企業の債務残高対GDP比が挙げられるとのこと。
アベノミクス検証・日銀金融政策
企業業績がよくなっても好循環が進まない理由として設備投資の増加や賃金上昇にうまく結びついていないことが挙げられる。これは証券会社アナリストが言っていたが、労働組合も賃上げ要求をあまりしていない(弱い)からだという。大企業でもいきなり業績不振に陥る昨今、賃上げをして、経営が悪化するより、終身雇用を重視する労働組合の姿勢だとか。たしかに納得である。
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