絶唱(湊かなえ)

楽園・約束・太陽・絶唱と、関係しあう短編が4つ入っていました。

それぞれに共通するのは、南太平洋の国トンガ、そこでゲストハウスを営むナオミ、阪神淡路大震災という全く関係なさそうなものです。
「楽園」では阪神淡路大震災で姉妹を亡くした娘が大学生になって、楽園のような景色のトンガに行き、墓標を埋める話でした。
「約束」では阪神淡路大震災によって、友人を亡くし、その後彼氏と考えの相違などからストレス等で流産してしまった理恵子とその彼とが、トンガで過去のことについて話し合い、清算する話でした。
「太陽」は不甲斐ない男との関係で、花恋を産み、シングルマザーとして育てる杏子が、震災で出会ったトンガ人セミシのことを考え、トンガへ渡り、そこでの出来事で子どもへの考えを改める話でした。
「絶唱」はメタ小説の感じで、「楽園」「約束」「太陽」を書いた小説家、千春が主人公です。ナオミへの手紙という形の本章は、震災によって、考えさせられた友人関係や、被災の差などが描かれていました。
 
 
本作を通して読んで、震災によって人生が変わるということの多様性の一片を感じました。トンガという国にしたのは、
うまくわかりませんが、あまり目立たないマイナー場所でも、縁はあるということかなと。また子どもへの影響、子どもとの関わり方もテーマかと感じました。
小説
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