誰かが足りない(宮下奈都)

『羊と鋼の森』を読んで気になったので同じ著者の本を読んでみました。
おいしいと評判のレストラン「ハライ」にまつわる6つの短編集です。やはり文章がうまいというか、なんとも言えない心の描写がすごいなぁと思いました。
(小説書いてるんだから文章がうまいのは当然なんですが。苦笑)
元彼女のことから、自分の中身がないのでは、偽物なのではないかと考えてしまう青年、認知症で自分の記憶が曖昧になりつつある老婦人、疎遠になってしまった幼馴染と再会した女性、引きこもりがちになりビデオを撮っていないとうまく会話ができなくなってしまった青年、レストランに来る女性が気になるオムレツ担当の料理人、失敗する(している)においを感じる女性、それぞれにはそれぞれのハライへの想い、憧れがあり、10/31の午後6時に予約を入れる。全員がハライで「誰か」を待っている。
実際にハライの料理の描写が殆どなかったり、10/31その時の描写がなかったりするのが、本書の奥ゆかしさであり、魅力ではないかと思います。
小説
スポンサーリンク
ぴろセルフインベストメント