大学入試改革 – 海外と日本の現場から(読売新聞教育部)

今回は金融や投資には関係ない読書の書評です。子育てや教育政策などにも興味があるので、読んでみました。もし、2020年以降に大学入試を受けるようなお子さんをお持ちのかたはご参考にしていただければと思います。

本屋で見つけて衝動買い。

一章では、米国の潮流についてリポートされている。アメリカでは共通テストはあるが、それは最低限の学力を見るためであるという。最低限の学力がある前提でボランティアやスポーツに注力した人を取るらしい。
また、米国でも、学生に勉強させるような授業を考えたり努力しているらしい。
二章ではアジアの大学入試についてリポートされている。韓国は日本よりも学歴社会であり、受験戦争も過熱している。大学個別の試験では筆記試験を禁止するなど、塾等への支出を抑えさせている。
三章ではセンター試験に代わる新学力テストについて説明される。(大学入学希望者学力評価テスト)これはこれまでの試験一発で1点を競って合否を決めるのではなく、高校時代に複数回行うテストで記述などで採点するもの。また英語については「話す」「書く」「聞く」「読む」の4つの力を重視。実際の実現には時間がかかり、実現性も難しい面がある。これらは、受験対策ができる(塾に通える)所得が一定以上ある家庭の子ばかりが、有力大学に入れるというような状況を打開するためのものだ。
四章では、推薦入試やAO入試について書かれている。日本を代表する東大京大でも推薦やAOの入試が広がってきたことを取り上げている。学力を重視するあまり、出願要件の例が厳しいということ、採点/選考の負担が重いという問題がある。また英語を外部試験で済ませる案もある。
ただ、昨今の少子化で、定員充足できていな大学では、AO入試は定員を確保するための「学力不問入試」という様相を示している状況もあり、なかなか難しい状況である。
全体的に、前半は海外との比較、後半は日本で出てきてるペーパーテスト以外の入試方法について書いてあった。韓国が日本より後にAO入試を導入したのに、今となっては日本の方が遅れているのは皮肉だなぁと実感。
面接や論文で選考するのは手間がかかり、公平性に疑問を抱かれてしまうが、大学にマッチする人材の獲得、多様性という点では、良いと思った。
結局、塾/予備校の発展とともに、教育にお金を使える人がペーパーテストを通過でき、教育研究のレベルが高い大学に通えるという傾向はあるなぁと思う。

読書
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