大学の「格」は、偏差値やランキングだけでは測れません。各大学が毎年公開している決算書(財務諸表)には、その大学が1年間でいくら稼ぎ、何にお金を使い、どれだけの資産を運用しているかが数字で示されています。この記事では、世界のトップ大学6校(ハーバード・スタンフォード・イェール・MIT・オックスフォード・ケンブリッジ)と、日本を代表する私大早稲田・慶應の2025年度決算を、できるかぎり同じものさしに載せて横並びで眺めてみます。
本記事のリサーチは、AIエージェント(Claude Fable 5が全体を指揮し、Sonnet 5が各校の監査済み年次報告書PDFを一次資料として読解する体制)で行いました。米国4校のFinancial Report、英国2校のAnnual Report and Accounts、早慶の決算書・事業報告書を、それぞれ原本のページ番号まで確認しながら数値を採取しています。海外大学の分厚い英文財務諸表を「学校法人会計に慣れた目」で読み替える作業は、AIの得意分野でした。とはいえ主役はあくまで決算分析です。数字の背後にある構造の違いを読むことに集中します。
この記事の数値は、すべて各校が公表している監査済みの年次報告書・決算書から取得しています(記事末尾に8校すべての出典URLを掲載)。円換算レートも出典を明記しています。
比較の前提 ―― 「単純比較はできない」を最初に置く
いきなり数字を並べる前に、実務ブログとしていちばん大事な「断り書き」から始めます。この8校は、そもそも会計のルールも、決算に含める範囲も違います。 単純比較はできません。それでも同じ土俵に載せてみると、かえって「構造の違い」がくっきり見えてきます。
① 会計基準が違う(「収入」「収支」の定義がそもそも別物)
- 日本(早慶):学校法人会計基準。「事業活動収支計算書」で収入・支出を捉え、基本金という独自の考え方を持ちます。
- 米国(ハーバード等):US GAAP。operating(経常)とnon-operating(運用損益・寄付の資産増など)を分け、寄付基金(endowment)を区分して扱います。本記事の「収支」は各校のoperating surplus/(deficit)を採りました。
- 英国(オックスブリッジ):英国のSORP(Statement of Recommended Practice)。surplus after taxで表示しますが、これは投資評価益を含むため大きく振れます。
同じ「収入」「黒字」という言葉でも、中身が違います。ここを踏まえずに金額だけを比べると誤読します。
② 連結範囲が違う(何を「大学」に含めるか)
| 大学 | 本記事で使う決算の範囲 | 留意点 |
|---|---|---|
| 早稲田 | 法人全体 | 附属校等を含む |
| 慶應 | 法人全体 | 大学病院を含む(医療収入866億円) |
| ハーバード | 大学(連結) | 付属病院は別法人=連結に医療収入は入らない |
| スタンフォード | 大学単体 | 病院2法人込みの連結だと収入は約2.8兆円。単体でも医学部の医師サービス対価を含む |
| イェール | 大学(連結) | 医療サービス収入を含む(付属病院自体は別法人) |
| MIT | 大学(連結) | 国防関連のリンカーン研究所(Lincoln Laboratory)を含む(研究受託収入の柱) |
| オックスフォード/ケンブリッジ | 大学本体グループ | カレッジ(学寮)は別法人で連結外。一方で出版・試験事業は連結内(後述) |
オックスフォードの36カレッジ、ケンブリッジの31カレッジの基金は、大学本体の数字には出てきません。
③ 換算レート(出典付き・期末日仲値)
- USD:144.81円(2025年6月30日 三菱UFJ銀行公表仲値TTM、米大学のFY2025期末日)
- GBP:197.93円(2025年7月31日 同、英大学2024/25期末日)
米国は$M、英国は£mの公表値を上記レートで換算し、日本は決算書の円実額を用いました。
レートの取り方は「各校の決算期末日の仲値」で統一しています。資産・純資産のようなストックの換算は決算日時点のレートによるのが原則のため、それに合わせたものです。米国と英国で日付が違うのは決算期末日が違うためで、ルールは同一です(なおGBPの仲値は2025年6月末198.56円・7月末197.93円と約0.3%しか違わず、どちらを使っても結論に影響しません)。一方、収入・支出のようなフロー項目は、厳密には期中平均レートで換算するのが作法ですが、本記事では簡便的に同じ期末日レートを用いています。この1年のドル円は期末値より円安の時期も長く、平均レートで換算すれば米国勢の数字は数%大きく出る方向です。換算後の金額は数%の幅を持ってご覧ください(序列や構成比の結論は変わりません)。
④ 期ズレ
決算期がそろっていません。各校の「2025年度決算」が指す期間は次のとおりです。
| 対象校 | 年度の呼び方 | 対象期間 |
|---|---|---|
| ハーバード・イェール・MIT | FY2025 | 2024年7月〜2025年6月 |
| スタンフォード | FY2025 | 2024年9月〜2025年8月 |
| オックスフォード・ケンブリッジ | 2024/25 | 2024年8月〜2025年7月 |
| 早稲田・慶應 | 2025年度 | 2025年4月〜2026年3月 |
決算期末で比べると最大9か月ずれています。為替も市場環境も動くので、あくまで「近い時期の姿を並べた」ものとご理解ください。
① 事業規模 ―― 桁が違う、が「教育の質」ではない
まず収入規模から。単位は億円(換算済み)です。

ハーバードの収入は9,676億円。これは早稲田(1,174億円)の約8倍にあたります。スタンフォード(大学単体)は1兆3,138億円で、国内私学ではおよそ考えられない規模です。イェール8,912億円、MIT7,780億円と続き、英2校(オックスフォード5,980億円・ケンブリッジ5,265億円)も早慶を上回ります。慶應は2,232億円で、この中では英2校の半分弱という位置です。
主要数値を表にまとめると次のとおりです。
| 校名 | 収入(億円) | 収支(億円)※ | 学生数(人) |
|---|---|---|---|
| スタンフォード(大学単体) | 13,138 | △114 | 17,314 |
| ハーバード | 9,676 | △163 | 24,519 |
| イェール | 8,912 | +502 | 15,564 |
| MIT | 7,780 | +617 | 11,816 |
| オックスフォード | 5,980 | +1,012 | 26,025 |
| ケンブリッジ | 5,265 | +569 | 約25,000 |
| 慶應 | 2,232 | +180 | 34,013 |
| 早稲田 | 1,174 | +90 | 47,696 |
※収支の定義は国ごとに異なります(米=operating surplus/(deficit)、英=surplus after tax〔投資評価益を含む・④で後述〕、日=基本金組入前当年度収支差額)。ハーバード・スタンフォードの赤字については④で取り上げます。
1人当たり収入(収入÷学生数)で見ると、規模の差はさらに際立ちます。

スタンフォードは学生1人当たり7,588万円、MIT6,585万円、イェール5,726万円。対して早稲田246万円・慶應656万円です。ハーバードは3,946万円で、学生数が比較的多い(24,519人)ぶん1人当たりでは中位に落ち着きます。
ただし、ここで「規模=教育の質」と早合点しないことが大切です。これらの巨大な収入は、教育そのものではなく別の事業で膨らんでいる部分が大きいからです。
- スタンフォード・イェールは医療サービス収入(スタンフォードは医学部の医師サービス対価)が収入の2〜3割。
- MITはリンカーン研究所という国立研究所級の受託研究が収入の約4分の1。
- 英2校は出版・試験事業(後述)が収入の4分の1〜4割。
つまり「1人当たり収入が30倍」だからといって、学生1人にかける教育費が30倍というわけではありません。医療・研究受託・出版といった事業収入を差し引いて初めて、教育の土俵での比較に近づきます。この「カラクリ」を外して金額だけを見ると、必ず誤読します。
② 収入構成 ―― この記事の核。「授業料への依存度」で構造が分かる
規模よりも本質的なのが収入の構成比です。何で食べている大学なのか。ここに国ごとの構造の違いがもっとも鮮やかに出ます。

(a) 米国 ―― 運用益(endowment distribution)が収入の3〜4割
米国トップ校の最大の特徴は、寄付基金(endowment)の運用益を毎年取り崩して経常収入に充てていることです。
- ハーバードは資産運用が収入の41.8%。授業料(net tuition)はわずか21.5%です。
- イェールも運用36.6%、MIT29.1%、スタンフォード26.5%。
授業料より運用益のほうが大きい、という構造は日本の私大からは想像しにくいものです。巨大な基金があり、その果実で大学を回している。授業料への依存度が低いぶん、学生数の増減に対する耐性は高い一方、市場と運用方針に収入が左右される構造でもあります。
(b) 英国 ―― 政府・研究資金+「出版・試験事業」
英2校は、政府拠出金・研究資金(オックスフォード33.9%・ケンブリッジ30.2%)が収入の柱です。加えて特徴的なのが出版・試験事業の大きさです。
- ケンブリッジのPress & Assessment(出版・試験)は収入の38.8%。オックスフォードのOUP(大学出版局)も24.3%。
教育研究とは別の「事業会社」を内側に抱えているようなもので、これが英2校の収入を厚くしています。運用益への依存は小さく(オックスフォード6.8%・ケンブリッジ3.3%)、米国型とは対照的です。
(c) 日本 ―― 早稲田は納付金依存、慶應は医療
日本勢は、そもそも稼ぎ方の芯が違います。
- 早稲田は授業料等(学生生徒等納付金+手数料)が収入の62.1%。納付金単独でも約59%で、典型的な「授業料で成り立つ私大」です。
- 慶應は医療(大学病院)が38.8%、授業料等は27.8%。慶應は病院を抱えるぶん、日本の中では例外的に事業が多角化しています。
こうして並べると、「授業料等への依存度」の違いが構造の本質だと分かります。早稲田62.1%を頂点に、慶應27.8%、英2校16〜20%、米国は軒並み10%前後(ハーバードだけ21.5%)。米国型は運用で、英国型は研究+出版で、日本型は授業料で、それぞれ大学を回しているのです。
③ 運用資産 ―― endowmentの桁と、日本の「第3号基本金」
収入構成で見た「運用依存」を、資産のストックで裏づけます。

ハーバードの寄付基金(endowment)時価は約8.2兆円。これは早稲田の注記②有価証券時価(1,911億円)の約43倍です。イェール6.4兆円、スタンフォード5.9兆円、MIT4.0兆円と、米国勢はいずれも兆円単位。英2校は大学本体BSのendowment reservesで見るとオックスフォード4,173億円・ケンブリッジ5,471億円ですが、これは連結外のカレッジ基金を含みません(オックスフォードのカレッジ基金だけで合計約1.4兆円あります)。
日本に「endowment」はない ―― 近いのは第3号基本金引当特定資産
ここで実務的に重要なのは、日本の学校法人会計にはendowmentに直接対応する制度がないことです。近いのは第3号基本金引当特定資産です。
ただし、似ているのは「元本を維持して果実を使う」という発想までで、規模だけでなく中身も違います。違いを整理すると次のとおりです。
| 観点 | 米国のendowment | 日本の第3号基本金(引当特定資産) |
|---|---|---|
| 元手 | 寄付が中心(寄付者が使途を指定した永久基金が多い) | 寄付のほか、法人自身の意思による組入れも多い |
| 元本 | 恒久的に維持し、運用で増やしていく | 維持が原則(取崩しには会計基準上の要件がある) |
| 事業に使う部分 | 値上がり益も含むトータルリターンの一定割合(イェールの支出率5.1%など)を毎年取り崩し、経常収入に充てる | 運用益(利息・配当)を奨学金・研究助成など特定目的の事業に充てる |
| 経営上の位置づけ | 大学全体を回す中核財源(ハーバードは収入の37%) | 特定の事業を支える限定的な財源 |
つまりendowmentは「値上がり益まで含めて計画的に取り崩し、大学全体の経常経費を賄う」財源であるのに対し、第3号基本金は「利息・配当の範囲で特定の事業を支える」基金です。役割の重さがそもそも違います。
規模で見てもその差は歴然です。第3号基本金引当特定資産は早稲田346億円・慶應1,080億円。慶應は国内私大では突出しますが、それでもハーバードの8.2兆円と比べると約76分の1(早稲田は約240分の1)です。日本の私大の「基金による大学運営」は、規模の面でも役割の面でも、米国型とはまったく別物だと分かります。
投資リターン ―― 米国は2桁、早慶は非公表
2025年度(FY2025)の運用リターンは、米国勢が軒並み好調でした。各校とも運用の主体や公表単位が異なるため、何の数字なのかを添えて表にします。
| 大学 | FY2025リターン | 何の数字か |
|---|---|---|
| ハーバード | 11.9% | HMC(Harvard Management Company。基金運用を担うハーバードの資産運用会社)が公表する手数料等控除後のリターン |
| イェール | 11.1% | 大学のFinancial Report記載のendowmentリターン(過去10年平均は年9.4%) |
| MIT | 14.8% | 「Pool A」(MITの基金等をまとめて運用する主力投資プール)のリターン |
| スタンフォード | 記載なし | 一次資料で確認できなかったため本記事では扱いません(報道値はありますが公式レポートで裏が取れませんでした) |
| ケンブリッジ | +5.6% | CUEF(Cambridge University Endowment Fund。大学グループと一部カレッジの資金をまとめて運用する基金ファンド)の2025年6月末までの1年 |
| オックスフォード | 開示なし | 単一のリターン%は公表されていません |
日本の早慶は、米国勢のような運用リターンの数値を大学自身では公表していません。ただし、決算書の開示をもとに、私学事業団が用いるトータルリターン(受取利息・配当金+売却損益+含み損益の期中増減 ÷ 運用対象資産)の算式で試算することはできます。関東の有名私大10校の2025年度決算比較での当ブログの試算では、早稲田10.9%・慶應6.1%でした。早稲田は金銭等の信託中心で含み益(+447億円)が大きく膨らんで米国勢に劣らない2桁に乗り、慶應は債券・投資信託の組み合わせで6%台、ただし受取利息・配当金の「実入り」では慶應(約108億円)が早稲田(約50億円)の2倍以上——という対照的な運用スタイルです。詳しくは同記事を合わせてご覧ください。
④ 2025年度、各国で何が起きていたか ―― どこも「安泰」ではない
決算書の数字の裏で、2025年度は各国とも波乱含みでした。
米国 ―― 連邦研究費の停止と、基金への増税
米国トップ校のこの1年の最大テーマは連邦研究費をめぐる不確実性でした。連邦助成の一斉停止・訴訟が起こり(後に大半は復活)、こうした逆風のなかハーバードとスタンフォードは営業赤字となりました(要因は研究費だけではありません。スタンフォードは人件費増も効いています)。
- ハーバード:営業赤字△163億円。連邦スポンサー収入が減少し、緊急資金2億5,000万ドルを措置、採用凍結も実施。
- スタンフォード:営業赤字△114億円(2年連続)。増収でも人件費が8%増え、2025年7月に人員削減に踏み切りました。
さらに全校共通の頭痛の種が基金への増税です。米国では、一定規模以上の私立大学に対して、endowmentが生む純投資収益(利息・配当・売却益など)に連邦のexcise税(特定の対象に絞って課される個別の税。大学の場合は「基金運用益への課税」と考えると分かりやすい)が課されています。2025年の税制改正でこの税率が従来の1.4%から最大8%へ引き上げられました(対象校はFY2027から適用)。ハーバードはこれに備えて長期債12億ドルを発行するなど、起債と支出方針の見直しが進んでいます。基金が大きいほど増税の影響も大きい、という皮肉な構造です。
英国 ―― 表面黒字は「見せかけ」、実質は薄氷
英2校の決算は表面上は黒字(オックスフォード+1,012億円・ケンブリッジ+569億円)ですが、これは投資評価益を含んだ数字で、市場次第で大きく振れます。一時的な要因を除いた実質の経常ベースでは、オックスフォード約+234億円・ケンブリッジは約△16億円(小幅赤字)。表示上の黒字と、地力としての収支には差があります。
日本 ―― 金利上昇が運用スタイルの明暗を分けた
日本の2025年度は国内金利が上昇した年で、債券中心の法人には含み損、金銭信託・投資信託中心の法人には含み益という対照的な結果が関東10校の決算に表れました(早稲田・慶應はいずれも含み益側。なお含み損益が何で生じたかは組入銘柄が非開示のため、原因は一部推測を含みます)。満期保有目的の債券は満期まで持てば額面が戻るため含み損がただちに損失になるわけではありませんが、運用スタイルの違いが単年の時価に出た年でした。
こうして各国を見渡すと、「世界のどこの大学も、決して安泰ではない」という共通点が浮かびます。米国は政策と市場のリスク、英国は投資評価益への依存、日本は金利。抱えるリスクの種類が違うだけです。
まとめ ―― 早稲田・慶應(日本の私学)は、何が違うのか
同じ土俵に載せてみて見えてきたのは、「大学の稼ぎ方には型がある」ということでした。
- 米国型(ハーバード等):巨大な寄付基金の運用益で回す。授業料依存は低い。規模は出るが、市場と政策のリスクを取っている。
- 英国型(オックスブリッジ):政府・研究資金+出版・試験事業。運用依存は小さいが、投資評価益で表面黒字が振れる。
- 日本型(早慶):学生納付金と補助金で回す(早稲田は授業料等62.1%)。景気や市場に左右されにくい半面、学生数の減少がダイレクトに効く構造。慶應のように医療で多角化する例もありますが、基金の運用益で大学を回すという発想は、規模の面ではまだ米国型とは別物です。
日本の私学は、収入に占める運用への依存が小さく、授業料と補助金で堅実に回す「安定型」です。半面、18歳人口の減少が続くなかで、学生数という土台がそのまま経営に効くという弱点も抱えます。endowment型は市場と政策のリスクを引き受けて規模を出す代わりに、この2025年度のように政策一つで営業赤字にもなります。
どちらが優れている、という話ではありません。取っているリスクの種類が違うのです。決算書を同じ土俵に並べてみると、偏差値やランキングでは見えない「大学の経営の個性」が、はっきりと数字に表れます。学校法人の財務に携わる方にとって、自校の立ち位置を世界のスケールの中で捉え直す一助になれば幸いです。
なお、国内私大どうしの詳しい比較(収支構造・資金運用・含み損益)は関東の有名私大10校 2025年度決算比較にまとめています。合わせてご覧ください。
出典・注記
円換算レート
各校の一次資料(監査済み年次報告書・決算書)
- Harvard University|Financial Report FY2025/HMC Annual Report FY2025
- Stanford University(大学単体)|FY2025 Annual Financial Report
- Yale University|Financial Report 2024–2025
- MIT|Report of the Treasurer 2025
- University of Oxford|Annual Report and Accounts 2024/25
- University of Cambridge|Group Annual Report and Financial Statements 2024-25
- 早稲田大学|2025年度 事業活動収支計算書ほか
- 慶應義塾|2025年度 決算
分類・組み替えに関する注記
- 収入構成比の分類は、各校の会計区分が異なるため当方で組み替えたものです。「授業料等」=米:net tuition(奨学金控除後、食住費を含む校あり)/英:tuition fees and education contracts/日:学生生徒等納付金+手数料。「政府・研究資金」=米:sponsored support(MITはリンカーン研究所$1,407.8M、スタンフォードはSLAC$757.0Mを含む)/英:funding body grants+research grants and contracts/日:経常費等補助金。「資産運用」=米:endowment distribution+other investment income/英:investment income/日:受取利息・配当金。
- 「収支」は、米=operating surplus/(deficit)、英=surplus after tax、日=基本金組入前当年度収支差額。定義が異なります。
- 運用資産は、米=endowment時価/英=BS上のendowment reserves(カレッジ基金は連結外)/日=注記②有価証券時価(現金預金を除く)で、定義が異なります。
- 医療収入は、スタンフォード=医学部医師サービス対価$2,126.2M/イェール=medical services $1,680.9M/慶應=医療収入866億円(大学病院)。ハーバードとMITは付属病院を連結していません。
- 学生1人当たり収入の学生数は、Harvard 24,519人(学位課程計)/Stanford 17,314人(Fall 2025)/Yale 15,564人/MIT 11,816人/Oxford 26,025人/Cambridge 約25,000人(いずれも各校年次報告書等の記載)、早稲田47,696人(学部+大学院、2025年5月1日現在・事業報告書)、慶應34,013人(大学のみ・通信教育課程除く、2026年5月1日現在・公式データ)。早慶とも法人の収入には大学以外の設置校(附属校・慶應の一貫教育校など)の分を含むため、1人当たりの数値は参考値です。基準日は校により異なります。
- スタンフォードの投資リターン%は、一次資料で確認できないため本記事では扱っていません。早稲田・慶應のトータルリターン(10.9%・6.1%)は大学の公表値ではなく、当ブログが私学事業団の算式で決算書の開示から試算した参考値です(算出方法は関東の有名私大10校の2025年度決算比較参照)。
- 金額の丸めは、億円は原則整数、兆円は小数第1位、%は小数第1位。米国は$M、英国は£mの公表値を上記レートで換算し、日本は決算書の円実額を用いました。会計基準・連結範囲・決算期が異なるため、金額の単純比較はできない点にご留意ください。
