最近、というかここ1〜2年くらい新型コロナウイルスの影響にも関わらず、S&P500指数(株価)が過去最高を更新などのニュースを聞きますね。
しかし、以下のように思う人もいるのではないでしょうか。
最近は、「貯蓄から投資へ」という言葉を聞いたりするけど、実際投資って何をすればわからない
投資って、結局ギャンブルでしょ?絶対やらないわ
私は、いくつかの種類の資産運用に取り組んでおり、トータルで見て、順調に利益がでています。投資では、分散投資と言って、いろいろな資産に投資をして、個別に見たらマイナスのものがあってもトータルでプラスになることが重要です。
今回は私の運用しているものの中の一つである、FX(外国為替証拠金取引)のトラリピについて書きます。
これまで2年超行っていますが、160万円の投資元本で42万円くらいの利益が出た投資となります(あくまで私の設定においてです)。設定内容も公開しているので、参考にしていただければと思います。
ちなみにFXは、小さな利幅にレバレッジをかけて行う投機と言われることが多いですが、トラリピは中長期で見守るので投資といえるのではないか思っています。
「トラリピって何」という方にもわかるよう、そもそものところから説明していますので、数ある投資のうちの一つとして参考にしてもらえると幸いです。
そもそもトラリピとは
マネースクエアが提供している外国為替証拠金取引(FX)の取引手法で、「トラップリピートイフダン」の略です。
FXとは
FXは名前だけは少し聞いたことがあるかもしれませんが、簡単に例を出すと円高のとき(1米ドル=100円)のときに米ドルを買って、円安のとき(1米ドル=110円)のときに米ドルを売ることで、差益を得る取引です。
通常、10,000米ドル買うには、今だと大体1,090,000円が必要になりますが、FXの場合レバレッジと言って、約43,600円で10,000米ドル買うことができます。
※レバレッジが最大25倍=25分の1のお金で、外国の通貨が買えるということ
実際に持っているお金よりも多くの取引ができる反面、適切にリスク管理をしなければ逆に大きな損を被るものです。
イフダン(If Done)注文とは
「イフダン」というのは注文の仕方で、例えば、(1)もし1米ドル100円になったら1単位買って、(2)その後1米ドル110円になったら買って持っていたポジションを売る、というのを事前に決めて注文するやり方です。(1)が執行されなければ、(2)も起こり得ないので、例えば先に1米ドル110円になったら何も起こりません。
このイフダン注文を、トラップのように複数注文し、かつ執行が終わってからもリピートするのが「トラップリピートイフダン」(トラリピ)で、株式会社マネースクエアの特許になっています。
トラリピと似たような注文システムは、他のFX会社でも提供していますが、トラリピは初心者でも最も簡単で使いやすいものだと思います。
マネースクエアが90秒の説明動画を出しているので、以下を見ていただければ、トラリピの仕組みをイメージしやすいかと思います。
また重要なことについては以下の動画(4分21秒)でわかりやすく説明されています。
これまでの実績
これまで(2019年5月12日〜2021年6月18日まで)の実績は以下のグラフのとおりです。
赤が実現益(ポジションが決済された)、青が含み損(持っているポジションがマイナスになっている)、緑が赤+青のトータルリターンです。スワップ損益は、赤と青にそれぞれ含まれています。
これまでの投資元本は160万円で、トータルリターンは+42万円くらいとなっています。
ここ最近は少し停滞気味ですが、相場を細かく予想しないで、ほとんどほったらかしのことを考えると上出来だと思います。
これまでの設定
これまでの設定は以下のとおりでした。(1枚目がハーフ&ハーフ戦略、2枚目がダイヤモンド戦略)
基本は、先進国8通貨でハーフ&ハーフという戦略をやっています。レンジの下半分に買い注文、上半分に売り注文を入れています。ただし、AUD/NZDとEUR/GBPのみ、ダイヤモンド戦略という、コアレンジで多くの注文を入れています。
AUD/NZDとEUR/GBPはが比較的狭いレンジで、レンジ相場を作っているため、リスクをとって利益を追求しようと考えたからです。
前回の設定変更については以下の記事で詳細を書いています。
新しい設定
次に新しい設定を説明していきます。
まず、ダイヤモンド戦略の設定間隔を狭める(注文数を多くする)ために、先進国株の投資信託と米国株の投資信託を売却して30万円を捻出し、トラリピ口座に入金しました。
先に設定の結論を表で提示すると以下のとおりです(黄色部分が変更箇所、うすピンク色はトラリピ運用試算表での再計算による更新箇所)
他の通貨ペアに比べるとリスクを取って、狭い範囲に集中してトラリピを設定しているのですが、速いうちに利益を積み上げて、もし設定レンジから外れることになった場合は、設定しなおすことも想定しています。
そもそもなぜトラリピに資金を移したのか
米国株高となり、どこかで調整局面が来るかもしれないと思ったためです。2021年6月のFOMC(アメリカの中央銀行の金融政策決定会合)で2022年末までに利上げの可能性があることが示唆されたこともあります。
トラリピは為替の上下変動によって利益を積み上げるものなので、こちらのほうが安定して利益を積み上げられるのではと思い、資金を振り向けました。とは言いつつも、米国株ETFについてはまだ160万円ほど持っています。
AUD/JPYのレンジ変更
これまで、AUD/JPYのレンジの中心は85円としていました。それを今回80円に移しました。
理由は、為替相場が85円近辺なので、保有ポジションが比較的少ない(=設定変更しても残るポジションが少ない)からです。
2020年3月に安値で60円程度まで下がったことがあるので、設定変更をしやすい時期を伺っていましたが、そのときが来たという感じです。
ブロック戦略の修正
EUR/GBPとAUD/NZDの設定を変更しました。
EUR/GBP
前回の設定よりも、コアレンジ・サブレンジ共に設定している注文本数を増やして、トラップ値幅を増やしました。トラリピを運営しているマネースクエアが言うように、収益率の高い通貨ペアだと思い、それなら(元本を追加した上で)本数を増やそう!と思ったためです。
AUD/NZDのように、コアレンジでは0.001ポンド、サブレンジでは0.002ポンドにしました。
決済トレールの解除
前回は決済トレールを設定したのですが、やはり成立回数(リピート回数)を増やすために、決済トレールを解除しました。ダイヤモンド戦略ではこまめに多く成立することを目指すためです。
必要な資金
トラリピ運用試算表という、マネースクエアが提供している試算ツールを用いて計算したところ、必要資金の合計は250万円〜275万円となっています。投資元本+実現利益+受渡前損益の合計(≒預託証拠金)で表される金額がこれくらいあれば問題ないと思われます。
私の場合は、250万円ですので、ちょっと不足しています。しかし、全通貨ペアが一気に同一時間帯にロスカット水準になることはないと考えていますので、このまま様子見しつつ続けようと思います。
最後に
以上が、今回の設定変更でした。トラリピは、想定するレンジを広めにとれば基本的には安心してほったらかせるので、あまり手間のかからない投資だと思っています。
もちろん含み損となる期間があるので、それをしっかり耐えなければいけませんが、私の場合それはこの2年で培うことができたように思います。
私の設定を真似ると、基本的には私と同じ利益が得られますので、真似することは自由ですが、損失が発生した場合でも、責任は取れません(保障などはできません)ので、自己責任でお願いいたします。