ここ近年で利用者数が大分増えてきたNISAですが、皆さんは取り組んでいますか。有価証券投資においてNISAは税制上のメリットがあるお得な制度ですので、ぜひ使ってみましょう。(今更感)
この記事でわかること
- NISAとは
- 適切に行えば投資は怖くない
- インデックス投資信託の積立投資が一番簡単
以前の、4年で1,000万円貯めた記事で、投資よりも給与を預貯金したほうが貯まるスピードは早いと書いたのですが、投資をする意味もあります。間違いなく。それは投資のやり方を学んで、慣れるという点です。
投資なんでちっともやったことない人が、退職金をもらってから、それをつぎ込んで投資すると、ろくなことになりません。
ですので、以下で税制的にお得なNISAをご紹介して、投資のことに慣れていってもらえればと思います。
そもそもNISAとは
NISAとは、少額投資非課税制度(Nippon Individual Savings Account)の略です。
NISAには「一般NISA」と、「積立NISA」と、「ジュニアNISA」があります。ジュニアNISAについては、お子さんがいる方しか利用できないので、今回は割愛します。
一般NISA
通常であれば、株や投資信託などで値上がり益を得たり、配当金・普通分配金を得たときに、20.315%の税金がかかります。これがNISA口座であれば非課税となりますが、年間で120万円までで、5年間まで非課税となるのが一般NISAです。
5年以降でもロールオーバーという方式であれば非課税のまま持ち続けることができます。ただし、その場合年間120万円の枠を使用することになります。
投資対象:上場株式、ETF、REIT、投資信託、外国株、外国ETFなどです。
買付方法:スポットで買う場合も、積立買付をする場合も可です。
積立NISA
積立NISAは積立買付しかできなくて、限られた投信にしか投資できない代わりに、年間40万円で非課税期間が20年あるものです。
比較
上記の2つを比較してみると、以下のような表になります。
NISA | つみたてNISA | |
投資可能期間 | 2014年〜2023年※ | 2018年〜2037年 |
年間の非課税投資額 | 120万円 | 40万円 |
非課税期間 | 5年 | 20年 |
非課税投資額×非課税期間 | 600万円 | 800万円 |
投資対象 | 上場株式、投資信託、ETF、 REIT、外国株、外国ETFなど | 金融庁が認めた投資信託のみ |
買付方法 | スポットでの買付(成行、 指値など)、積立買付 | 積立買付のみ |
出典:金融庁のWebサイトより本ブログ管理人作成
投資とか株ってギャンブルみたいに危険じゃないの?
投資のことなんかわからないって方には、元本割れの危険がある投資信託や株は危険と思えて嫌ですよね。気持ちはわかります。でも、リスクを取らなければ投資でお金は増えません。
一般には、毎月定額の積み立てで、ドルコスト平均法を利用するのが勧められています。例えば、毎月5万円分買うという設定で積み立てると、投資信託の価格(基準価額)が下がっていれば、5万円でたくさん買え、基準価額が上がっていれば、5万円で少ししか買えません。このように、購入価格をならしていく購入方法です。
これの一番のメリットは感情に左右されずに機械的に、毎月一定額で買い付けできることです。もはや設定したことを忘れていても構いません
本当に完全にきれいさっぱり忘れてしまうと、まずいので、NISA口座を持っていることと積立をしていることだけ覚えておきましょう。苦笑
リスクはありますが、株式というアセットは、15年や20年といった長期的な範囲で見ると、これまで上昇傾向でした。もちろん「これまで」の結果であって「これから」を保証するものではありません。
また「株式なら何でもいい」というわけでもなく、将来的に有望な企業の株式です。投資の初心者でもプロでも、どの企業が伸びていくかを予想することはとてもむずかしいものです。
リスクを抑えるために、個人向け国債(10年)を買ってみるのもいいと思います。国債は定期預金みたいでわかりやすいですし、定期預金よりも利率が良いです。
どれに(何に)投資すればいいの?
それでは、何に投資すればいいかという問題ですが、(何番煎じかという感じですが)おすすめはインデックス型の投資信託への投資ですね。
個人的には、
- 米国株式
- 先進国株式
- 全世界株式
のいずれかをベンチマークとして、それに連動することを目標としたインデックス型投資信託がよいと考えています。信託報酬(要は手数料)が低いのが重要です。
代表的なのは以下の、eMAXIS slimシリーズです。
https://emaxis.jp/lp/slim/pr1/
また、SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドや、楽天・全米株式インデックス・ファンドでもいいと個人的には良いと思っています。
ただ、後述しますが、注意点は生活のための預貯金はとっておく、ということです。いきなり投資にお金を全フリするのはダメです。心臓にも悪いです。
※ただし、あくまで投資は自己責任でお願いします。
米国株とか米国ETFが人気なんじゃないの?
確かに、「バフェット太郎」さんや「たぱぞう」さんなど米国株、米国ETFを勧める方も多く、米国株、米国ETFが最近人気です。
しかし、やや上級者向けというか、手間がかかるので、それであれば、積立NISAで米国株インデックスファンドに投資するのでいいんじゃないかなというのが、私の所感です。
特に、投資初心者にとってはインデックスファンドのほうが簡単ですし、手数料・税金まわりを比べてみても、そこまで大きな差にはならないと考えています。
また、投資信託のほうが、機械的に、無心で投資を続けやすいです。人の意志っていうのは案外、ゆらぎます。苦笑
注意:レバレッジは高リスク
目標となる指数に対して、レバレッジをかけて、より基準価額の上下を大きくする投資信託もありますが、リスクが高いのはもちろん、日々の変動が大きいがゆえに、心理的にも疲れるのであまりオススメはしません。
金額はどれくらいやればいいの?
これはもちろん人によりますが、、、手元の流動性(すぐに使えるお金)として普通預金で、生活費3カ月分〜12ヶ月分持っていると安心でしょう。
流動性というのは、すぐに換金できたり、あまりディスカウントされずに現金化できる具合のことです。
(流動性が高い)現金 > タンス預金 > 普通預金 > 定期預金 > 有価証券(流動性が低い)
1ヶ月20万円で生活していて3ヶ月分で安心なら預金は60万円で、残りの資産を投資に回せばいいですし、1ヶ月30万円で生活していて12ヶ月分を確保するなら360万円を預金で、残りを投資、とすればよでしょう。(大分差がありますね・・・)
自分はどれくらい、現預金を持っていれば安心か、少し考えてみてはいかがでしょうか。
iDecoとNISAの違い
NISAとよく似たような投資用口座としてiDeco(イデコ)というのもあります。iDecoの特徴は以下です。
- iDecoの場合は、投資した金額が所得控除になる+運用利益も非課税
- 払い出しの制限があり、60歳まで引き出しできない。
というわけで、税制優遇としてはiDecoのほうが優れているけど、60歳まで引き出し制限があるので、急な出費があったときに困るというものです。(私はそこがネックでやっていません)
やってみようと思ったけど、証券会社ってどこがいいの?
これも、ネットでも巷でも他の多くの方が勧めていますが、楽天証券かSBI証券のいずれかで口座開設すれば間違いないです。ネット証券は、対面営業をしないために人件費が抑えられていて、取引での手数料が安いです。
今は大手証券会社でもあまりないかもわかりませんが、営業マンが来て、証券会社にとっておいしい商品を売り込んでくることもありません。笑