私立大学の資産運用まとめ

私立大学でも国立大学でも、昨今は経常費補助金や運営費交付金が減っていき、収入の多角化を考えないといけない状況になっています。

そこで本記事では、私立大学(学校法人)の財務部署で運用に携わっていた私が大学の資産運用についてまとめています。

異動してからの勉強や、基礎知識などから、運用の具体的なアセットについてなどなど、紹介します。

大学職員で財務に異動になったら

学校法人の資金調達や資産運用について、何から学べばいいかわからないという方は、まずこちらからご覧ください。

簡潔に言えば、「借入金利、長期金利、中央銀行のニュースを学び、金利・為替・株価の関係(セオリー)を頭に入れましょう」ということです。

運用目的

なぜ私立大学が資産運用するのかという疑問への答えは、簡単に言えば「基金のため」です。詳細は以下をご覧ください。

運用している有価証券について

続いて、具体的にはどんな有価証券(アセット)で運用しているかです。傾向として、債券を持っている大学が多いですが、大学により様々です。

各アセットについては以下をご覧ください。

債券

債券とは、国や金融機関、事業会社が資金調達するために発行している有価証券です。償還まで、半年ごとに利金(利息)がもらえます。一番有名なのは日本国債ですね。

その債券についてのことは、いくつか記事を分けて書いていますので、詳細は以下をご覧ください。

株式

株式は、多くの場合、証券取引所で取引されている株を買ったり売ったりして値上がり益(キャピタルゲイン)を得たり、配当金(インカムゲイン)を得たりするものです。

上場していない株式もありますが、あまりメジャーな投資先ではありませんね。非上場の時代に大学が株を買ったりもらったりして、もしその会社が上場すればすごい利益になりますが、上場できない会社のほうが多いですから。

大学における株式への投資については以下をご覧ください。

投資信託(ETF・REIT含む)

投資信託とは、投資家がたくさんお金を出し合って、そのお金でいろいろな上場株式や債券を買い、その利益を分配する商品です。

ETF(読み:イーティーエフ)とは、上場投資信託:Exchange Traded Fundsの略語です。投資信託が上場することで、流動性が高くなった(より機動的に売買できる)ものです。

REIT(読み:リート)とは、不動産投資信託:Real Estate Investment Trustの略語です。これは、投資信託の不動産バージョンであり、投資家が出し合ったお金(と銀行借入)で不動産を買い、そこにテナントを入れ得られた賃料を、投資家に分配する商品です。

REITにも上場しているものとしていないものがあります。上場していないものは私募(限られた投資家にのみに私的に募集がいく)リートといいます。

投資信託やETF、REITは、いい商品を選べば、大きくは外さないと思います。たくさんの投資先に投資できるので分散が効くのです。しかし、手数料が高いゴミをかわされてしまうと、当初考えていたような収益がでないのがネックです。

ここ近年、個人投資家に人気が出ているベストセラー的な米国ETFも良いですね。

オルタナティブ(代替資産)

こちらはプライベート・エクイティだったり、ヘッジ・ファンド(絶対収益)だったり、ロング・ショート戦略だったり、株や債券とは相関しないで高成績を目指すものです。形態としては投資信託だったりもします。

デメリットとしては、流動性が低いということがあります。現金化しようとしたときに、なかなか売れなかったり、売れたとしても安く買い叩かれたりします。

アメリカの私立大学では、大規模な基金(endowment)を有している大学ほど、オルタナティブで運用している比率が高いという調査結果があります(NACUBO)。日本もそのような流れになるかはわかりませんが、早稲田大学などはプライベート・エクイティなどの投資もしているようです。

都内主要私立大学の資産運用状況(2019年度決算)

実際に、私立大学の決算書から資産運用の状況を見てみましたので、他大学の運用状況が知りたい方は以下をご覧ください。

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