先日、外貨両替がお得にできると噂のRevolutカードの海外版を申し込んだものの、見事に失敗したので、その記録を書いておこうと思います。
私のように、「結局あまりお得に両替できないな、失敗だ」となる人が少なくなれば幸いです。
今回、私がなぜ海外版を申し込んだのかといえば、英ポンド(GBP)の口座番号を無料で得られるということで、イギリスに旅行とか行くときに何か便利そうだなーと思ったからでした。
結論として、収入が日本円である人は、日本版のRevolutを作成したほうがいいです。なぜなら、海外版のRevolutを開設すると、手数料無料で入金できるのはその国の通貨だけだからです。
Revolutとはお得に外貨両替ができるサービス
Revolutとは簡単にお得に通貨を両替できるアプリとカードのサービスです。イギリス発で世界に進出している企業で、日本にも上陸しました。
Revolutのアカウントを開設すると、バーチャルな口座が開けるイメージです。
通貨を両替するときには、通常、銀行間取引レートから仲値という基準レートを定め、そこに両替サービスを提供している銀行などが手数料を載せてレートを設定しています。
Revolutではニューヨーク時間で金曜17:00から日曜18:00までを除く時間なら、一定額まで手数料をとられずに両替でき、その通貨をデビットカードで決済に使用したり、Revolutユーザーに送金したりできます。
\ 外貨両替レートがお得 /
日本で作ったクレジットカードでいいのでは?
日本で発行したクレジットカードを、海外で使用すると、基準のレートに2〜3%程度の手数料がかかります。
例としては次の表を見るとわかりやすいと思います。
買い物代金 (外貨)の例 | 仲値(単純化した例)で 換算した日本円 | カード会社からの請求 (手数料2%の場合) | カード会社からの請求 (手数料3%の場合) |
---|---|---|---|
1米ドル | 110円 | 112.2円 | 113.3円 |
100米ドル | 11,000円 | 11,220円 | 11,330円 |
1ユーロ | 130円 | 132.6円 | 133.9円 |
100ユーロ | 13,000円 | 13,260円 | 13,390円 |
ほんの小さな違いに感じますが、海外での日々の生活で毎回、日本のクレジットカードを使っているとチリツモで手数料がかかってきます。
私の個人的な感覚だと、日本でATM手数料として取られている金額が、すべての買い物で取られているような感じです。
海外版と日本版の違い、共通部分の機能・サービス
Revolutは世界でサービスを展開しています。海外版(ドイツの例)と日本版ではサービス内容が異なっています。確かに海外版のほうが、サービスが充実しているのですが、一番重要な入金時の手数料という点は事前にわかりませんでした。
海外版(ドイツの例)
箇条書きで列挙すると以下のとおりです(会費無料のスタンダード会員で想定)。
- 英ポンド(GBP)の口座番号が付与され、通常の振込や入金ができる
- 無料の欧州口座IBANも付与される
- 月に1,000EURまで手数料無しで外貨に両替可能(1,000EURを超えると0.5%の手数料)
- 月に200EURまでATMから無料引き出し
- クレジットカードから入金可能((1)ただし、日本円口座に日本のクレジットカードから入金するときは約2.5%の手数料が必要)。(2)また三井住友カード系列からは入金ができなかった(共に2021年5月に確認)
最後の、(1)入金時の手数料がかかるということ、(2)三井住友カードから入金できないことは開設するまで知りませんでした。
(1)については、日本で発行したクレジットカードから10,000円を入金しようとしたら、250円の手数料がかかると表示されたのです。
EUに所在している銀行のEUR口座から、Revolutに入金するには手数料無料のようだったのですが、それをすると、私の場合そもそも日本円からWise(旧Transferwise)を使って、EUR口座にお金を移動させているので、手数料が余計にかかってしまうのです。
日本の銀行の口座
↓Wise(旧Transferwise)経由 例:100万円の送金で6,000円強の手数料
EUにある銀行のEUR口座
↓
RevolutのEUR口座
↓
Revolutで他通貨に両替
というのはただ回りくどいだけで、日本の銀行の口座からRevolutに入金したほうが簡単で手数料も抑えられますよね。
また(2)に関して、当時私の個人プライベートクレジットカードは、LINE Payクレジットカード、三井住友カード(NL)を主に使っていたのですが、どちらも三井住友カード系列ということで、入金しようとしたらエラーになってしまいました。(Booking.comカードでもチャージを試みましたが同様にエラーでした)
以上の(1)(2)の部分が私にとっては不便で、「失敗したなー」と思ったので、すぐにRovolutの物理カード発行を取りやめました。
正直、三井住友カード系列で入金できなかったのは、なぜだかわかりません。ちなみに、日本版Revolutでアカウントを作り直したときは、LINE Payクレジットカードから無事に入金できました。
2021年7月1日追記
日本版Revolutに再度、LINE Payクレジットカードから入金しようとしたところ、エラーとなってしまいました。6月中旬の初めての入金のときは、問題なかったのに謎です。
2022年3月25日追記
その後、2021年12月ごろに同じくLINE Payクレジットカードから入金したところ、問題なく入金できました。
できたりできなかったりで何が原因かわかりません。
日本版
こちらも箇条書きにしますが、だいぶ項目が少ないです。苦笑 こちらもスタンダード会員を想定して列挙しています。
- 月に75万円まで、手数料無しで外貨に両替可能(75万円を超えると、平日0.5%、休日1.5%の手数料※)
- 月に25,000円相当まで無料引き出し
- 日本で発行されたクレジットカード、デビットカードでの入金には手数料がかからない
※ここでの「平日」は、金曜日17:00(ニューヨーク時間)から日曜日18:00(ニューヨーク時間)までの時間を除く時間、「休日」は金曜日17:00(ニューヨーク時間)から日曜日18:00(ニューヨーク時間)までの時間です。
大きなメリットとして、手数料なしで両替できる金額が大きいのと、日本の銀行口座からチャージすると手数料がかからないことが挙げられます。2024年6月11日からはMastercatdのクレジットカードからのチャージも手数料がかからなくなりました。
ただ、欧州の銀行口座情報を取得することはできません。
私の場合、収入は日本円で日本の銀行口座に入ってきますので、日本版Revolutにクレジットカードかデビットカードまたは銀行口座からチャージして、外貨に両替するのが、一番手数料を節約できてお得であると考えています。
そもそもGBP口座やIBAN情報は私の場合無くても全然困らないし、フォーカスすべきは両替についてでした。
2022年3月25日追記
EUR口座やGBP口座のIBAN情報はWise(旧Transferwise)で取得することができましたのでそれを使用しています。
ちなみにクレジットカードから入金したお金は、知り合いへの送金や、日本のATMでの引き出しはできないようです。
共通部分
最後に共通部分も以下に記しておきます。
- スマホから簡単にアカウントが開設できる(ただし本人確認・居住地を証明する身分証の写真を撮って送信する必要がある)
- 最安値の為替レートを利用して両替ができる
- 支出管理機能でより簡単にお金を管理
- 無料で物理カード発行(ただし送料はかかる)
- 海外でデビットカードとして決済に使える
- 海外ATMから外貨を引き出せる
- アプリからすぐにカードの利用を停止できる(不正使用対策)
以上の共通部分は、結構便利な機能であると感じています。海外旅行の時とかに重宝するのではないかと思います。
海外版を使うほうがお得になる人
もしも以下のような条件に当てはまる方は海外版でもいいかもしれません。
- 主要な収入が日本円以外の通貨である
- 主に利用する国(海外)で発行されたクレジットカードがある
以上の条件が当てはまるのであれば、現地通貨(外貨)をRevolutに入金して、他の通貨にお得に両替ができると思われます。私の場合はどちらも当てはまりませんので、微妙な感じでした。
結論:日本円での定収入がある人は日本版がいい
以上で説明したように、私はおとなしく日本版にすればよかったなーと思いましたので、私の二の舞になる方が減ればいいなと思います。
海外旅行などに使うのであれば日本版Revolutで十分便利なので、そちらがおすすめです。