大学における資産運用(リーマンショックを越えて)

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初めてですが、せっかくブログをやっているので、たまには大学関係の記事も書いてみようと思います。多分、経理・会計・財務関係しか書けませんが。

今回は資産運用の話です。

国立大学でも、指定国立大学法人制度や運営費交付金の削減から、資産運用に取り組む大学が増えています。しかし、これまで資産運用をしていなかった大学がいきなり運用を始めるのは、難しいですよね。

私は、私立大学で資産運用業務を行っていた経験があるので、私立大学による資産運用の一例をご紹介したいと思います。

まず、ガバナンスというか意思決定についてです。

ざっくりは以下の感じです。

金融機関の営業担当者による営業

商品のスクリーニング

資産運用委員会(財務担当の役員や、財務部長等で構成)で売買や方針を決定

実際の売買

また四半期または半期で、理事会にも報告していました。

もちろん産運用規程も作ってあり、資産配分(アセットアロケーション)などは幅を持たせつつ規定されています。

私がやっていたときは債券が大部分で、少しは投信他もあるという感じでした。

大規模大学は、円債(円建ての債券、サムライ債も含む)の他、外債(外貨建ての債券)や投信、オルタナティブにも投資しているようです。

各私立大学、事業報告書とともに財務諸表も公開されていますので、ご覧になってみるといいと思います。決算書の最後の方に、貸借対照表の注記があり、そこで資産配分が書かれているはずです。

リーマンショックのとき、いくつかの私立大学は多くの損失を出しました。

参考:東洋経済

https://toyokeizai.net/articles/amp/2497?display=b

参考:high190「Clear Consideration(大学職員の教育分析)」

Clear Consideration(大学職員の...
駒澤大学がデリバティブ損失の責任を求め、BNPパリバ証券を提訴 - Clear Consideration(大学職員の教育分... high190です。 2008年の9月に起こったリーマンショックの影響の余波が、大学にも及んだことは記憶に新しいところです。様々な大学が資産運用の含み損を計上したというニュ...

通貨スワップ、デリバティブ取引など複雑な金融商品、それらをを組み合わせた仕組債などが原因で、リーマンショックの影響を受けたと考えられています。

例えば、日経平均株価が1万円を切らず、3万円を超えなければ、年率7%の円建て債券(単価100)だけど、1万円を切ると年率0.1%になり償還日に単価60で償還(ノックイン条項)、3万円を超えると償還日より前に単価100で償還(ノックアウト条項)とかいう商品が仕組債です。

これは、私が適当に作った例です。

※リーマンショック後は日経平均株価は7000円くらいなりました。こういったノックイン条項に引っかかる債券が多かったのでしょう。

それゆえ昨今は、仕組債以外の債券に投資している大学が多いと聞きます。ローリスクですが、その分リターンも少ないですね。

早稲田大学なんかは、1億ドルの基金を作ったと少し前にニュースになっていました。

参考:アエラ

https://dot.asahi.com/articles/-/129174?page=1

プライベートエクィティとかの代替資産に投資するのは、その大学の決断なので良いとしても「ミドルハイリスク/ミドルハイリターン」という謎なワードが気になるところです。

今後も大学の運用状況はチェックしていきたいと思います。

参考書籍

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この記事を書いた人

経理・財務経験が10年以上の大学職員です。

資格:簿記2級、FP2級、TOEIC L&R 920点
投資年数:10年以上
投資対象:投資信託(主にインデックス投資)、暗号資産、米国株

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